カウンセリングのイメージ
カウンセリングについてはまだまだ、いろんな間違ったイメージがあります。
たとえば、メンタルの弱い人が受けるもの、おかしい人、変わった人が受けるもの、と言ったイメージです。私はおかしい人ではないから、とか、変な人と思われたくないのでカウンセリングは受けたくないとか、ありますね。
また、病気の人が受けるものといったイメージも聞きます。心を病んでいる人が受けるものだから、私は病んでいるわけではないからカウンセリングは必要ないと言ったイメージもあります。
でも、カウンセリングは、心の健康な人にもとても役に立つものです。
というのは、心の健康さとは、いつも溌剌として前向きであることではないのです。
悲しいことを悲しいた感じたり、腹のたつことには、怒りを感じる、適切な形で表現できること、嬉しいことは嬉しいと感じたり表現できること、また、落ち込むようなことにちゃんと落ち込めることも健康さなのです。
人には回復力があります。
例えば、ちょっと手に擦り傷ができても、ちゃんと保護すれば、皮膚は元に戻りますよね。これってすごいと思いませんか?当たり前のようだけど、他の人が皮膚を治すわけではなくて、自らの身体が再生していく、回復できる力があるんです。
心も同じで、悲しんだり、怒ったり、へこんだりするのは、日々当たり前で不健康なことでなく、ちゃんと回復していく力がそれぞれあるのです。
ただし、心の手当ての方法はいろいろで、人それぞれだったり、かかる時間もそれぞれで、そんなときに、回復力を高める方法や、対処の方法をたくさん知っておくことは大切です。
体を動かし、ちゃんとご飯を食べ、眠るっていう基本的なことの他に、人に話をするということも、心の回復にはとてもやくにたつのです。
ただし、何かに疲れたり傷ついたとき、相手を選んだ方がいいです。心の専門家は、相談者の安心感や安全感をとても大切にします。安心や安全をちゃんと感じられる場所や相手を見つけるのは結構大変です。
話せる友だちや家族がいないからカウンセラーに話すというイメージを持つ人もいますが、違います。自分のことを損得関係なく話せる相手は普段日常で接することのない相手の方がより話しやすいことって沢山あります。そして、なにより、秘密が守られることも大切です。
悩みに対して、安心安全な場で、ちゃんと丁寧に話を聞き、話を聞くのも技術なので、技術を持っている人、心について詳しい人、そういう相手に話した方がいいです。そのためにいるのがカウンセラーなのです。
心が健康な人は、話すと回復が早いです。
カウンセリングは、病んだ人やおかしい人、変な人だけが受けるものではなく、健康な人の健康を維持して、促進するために役に立つものです。
身体の健康維持のために、ジムに通ったり、定期的に検診を受けたり、運動したりするのと同じように、心の健康のために、カウンセリングが当たり前のように使われるようになることが、私の夢です。